水平線

水平線を越えたその先に
何があるのか知りたいと思う

花は野に山に咲き
星は空で瞬く

鳥は木の枝で唄い
森は静かに呼吸する

都市は眩い光を発し
野良猫は塀の上で眠る

ならば水平線のその先に
あるのは一体何であるのか

今、夕陽が水面に反射しながら
水平線の向こう側に沈んでいく

そうだ!
地球も宇宙の中では
数限りなく存在している
ちっぽけな星の一つに過ぎない

だから
水平線の遥か向こう側には
また別の水平線があるかもしれない

そう思ったら
宇宙にその広さを自慢されたようで
ちっぽけな僕は溜め息を吐いた

ある日、君に恋をした
よくあるちっぽけな事

胸が苦しくて
でも吐露出来ない

それは長い長い葛藤だった
どうにもならないと
そう思っていた

でもある日
水平線を見て
勇気をもらった
こんなちっぽけな話
今日で終わりにしてしまおう
そう思った

告白の夜
海の見える公園で
僕は玉砕した
顔も見ずに去ってゆく君
二度と会えないと言われて、僕は泣き崩れる
本当にちっぽけな、良くある話
それでもその日の僕には堪えた

翌朝、丘の上の僕の家
窓からは、遥か彼方に水平線が見える
その時だった
幼馴染の子から、声が掛かった
朝焼けに染められて
その子の顔は綺麗だった
ハッとして気付いた
まるで贈り物のような出会い
まぁ、改めて見なくても顔も姿形も分かりきっていたんだけどね!
何で今更?
でも、その時初めてはっきりと、可愛いと思った

それから程なくして
付き合い始めた僕ら
水平線を見ながら
肩寄せ合って笑い合う

ほら、ちっぽけだった
悩みなんて、そんなもの
水平線の描く遥かな長い線に比べたら
失恋なんてどうって事ない

手を繋いで歩いて
時に駆け出して
汗を拭き合って
ドリンクを回し飲みして

ちっぽけな思い出が
これからも積み重なってゆく
この子となら大丈夫
水平線の見えるこの街で
共に手を取り合ってゆくんだ
君になら愛を囁こう、何度でも
「愛してる」
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