闇夜のアウトサイダー

荒々しく蠢く
地球の上に立って

あの透明な空を
小一時間眺める

雲一つ無い空は
胸にチクリと棘を
突き刺しては尋ねる

“その深い闇を棄て
青空になれるか”と

だから俺は祈った
“なれないかもしれない
けれどなってみたい”と

繰り返し、繰り返し
空に向けて祈った

すると次第に空は
もっと高く遠くへ

俺を置き去りにして
黙って去っていった

向かい風が強まり
地球全部が俺を
拒絶しているようだ

やがて闇が訪れ
空は高さ、失う

残された俺はただ
俺によく似た闇の
愛おしさに気付いて

遠過ぎる空になど
最初からなれないと

今、ようやく気付いて
闇と一つになった

心、闇と同化し
安らぎさえ覚える

こうして今夜もまた
闇に抱かれ、眠れる

遠過ぎる空になど
憧れないと誓い

空の見えない闇に
心から感謝して

俺は今夜も生きる
そうする事に決めた

俺はアウトサイダー
青空になれなくて
闇を選んだ男

だから孤独がずっと
続いてきた訳だと
ようやく悟り、今は

ただひたすら
己の体、抱き締め
年甲斐も無く

泣いています
もうすぐ眠れるでしょう

どうか闇よ、消えないで
この姿を見せたくありません

だから今夜もずっと
側に居てください

今度は闇に祈った
節操も無く
今度の願いは、無事叶いそうだ
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