逡巡

憧れの、君の名を
今またも、飲み込んで
陰る月、滲み出す
睨んでも、睨んでも
思いがけずに、月、揺らめいて
帰り道、足重く
何処までも、伸びる道
何時になっても、まだ終わらない
この胸の内、ただ吐き出せば
少しは楽に、なれるだろうか?
或いはまたも、違う地獄が
この身焦がして、終わるだろうか?

会う度に、同じ事
繰り返し、馬鹿だねぇ
俺ってば、本当に
何一つ、芸の無い
道化師の、なり損ね
気が付くと、俺ん中
何時の間に、がらんどう
今はもう、何も無い
本当に、何も無い……

春の花、美しく
夏の陽は、眩しくて
秋の葉は、燃えるよう
せめて冬なら、俺の心に
季節もそっと、寄り添うだろう

それまで、我慢だ
畜生!
俺は空、蹴っ飛ばし
踵返して、家路を急いだ
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