雪恋歌

白い煙が辺りに舞い
刺すような空気、満ちる夜
誰もいない、この広場には
六花達、そこかしこに咲く
その花びらは、桜よりも
赤い薔薇よりも美しくて
手を差し出せば、消えてしまう
俺の温もりは、届かない

それはまるで貴方みたいで
俺は思わず溜め息吐く

息が白い

この吐く息でさえ
この六花達には
苦業だと言うのか?

それでは

この吐く息でさえ
あの日の貴方には
苦業だったと言うのか?

そうなのか?

足元が覚束無くて、靴底が六花達を潰しながらミシリミシリと悲鳴を上げる

良かった

今、俺も同じ気持ちだ

良かった
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