夜に乗って

風が生温い
初夏の夜の事
俺は外に出て
ふらり、公園へ

誰も居ない中
空を見上げると
雲が動くのが
うっすらと分かる

ひっそり佇む
片隅のベンチ
ここに来る時の
俺の指定席

そっと腰掛けて
煙草を吹かせば
昨日のしこりも
残らず消えてく

時々、独りになりたい
ずっと独りでは潰れる
けれども
ずっと二人でも同じだ

俺は、夜がとても好きだ
夜なら独りが嬉しい
時々、そんな事もある

そして
相方さんを
部屋に置いたまま
飛び出して来た
事を思い出し
チクリと胸が
痛んだら、そこで
終わりの時間
部屋に帰ろうか

無言の帰宅

帰るなり、何も
言葉を発せず
君の懐に
潜り込んでみた

温もり、伝わる
それが、愛おしい

気が付くと
外の生温い空気のような
甘ったるい言葉が口端から
溢れ出て来て、何故だか苦しい

困ったな、そう思っていると
お目覚めになった相方さん
何を思ったか、笑いながら
鼻の頭にキスの雨をさ
降らせたのだから、こそばゆくて

たまらず、ギュッと、抱き締めた

こんな夜ならば
何度でもいいと
独り呟いて
眠りに落ちてく

こんな夜ならば
忘れられなくて
二人の記憶に
刻まれてゆくね

いつまでも、共に歩けるように
夜に乗って、絆、深めようか

ねぇ、相方さん
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