外伝 : Tomorrow is another day

薄暗い午後三時。
遠くから雷鳴が聞こえた。
肌を掠める風は、いつの間にか冷たくなっている。
また、この季節が巡って来た。
晩秋。
祥太郎が、修太を失った季節だ。

空の星となり、一度復活を遂げた修太は、他の人間には見えない存在だった。
祥太郎にだけ見えるのだが、それが修太には嬉しかったようで、良く懐いてくれていた。

誰も来ない、小さな祠の前で。
修太は独り、立ち尽くしていた。
再会の日。
季節は違うが、空模様はちょうど、今日みたいなこんな雰囲気だった。
五年と八ヶ月前の事だ。
修太は、ずっと前から祥太郎に恋をしていた。
祥太郎に逢う為に、再び人間の姿で現れたのだ。
大聖神ゴーストに何度も懇願して。
だから、修太の姿は他の人間には見える必要がなかった。
何故なら、修太は六年前の交通事故で、空の星となったからだ。
生き返ったとなれば騒ぎになる。
だがまだ、それはいい。
それより何より、修太が人間の姿で居られるのは、五年だけ。
そう定められているのだ。
余計な事をしている時間はない。
これは遥かな昔からの、決まり事だ。
大聖神ゴーストが決めた事。
逆らう事など、出来ない。

祥太郎は修太と、念で話す事を覚えた。
それなら、誰にも怪しまれずに済むからだ。
そうでもないと、誰も居ない場所で祥太郎が独り言を言っているように、はたからは見えてしまうので、とても都合が悪いのだ。
修太は優しい子だった。
いつでも真っ直ぐに、祥太郎だけを見ていた。
念の方法も、手取り足取り教えてやっていた。
その為の力も、祥太郎は修太から授かった。
でも、幸せが長くは続かないというのは、初めから分かっていた。
先も述べた通りで、修太は、五年だけという約束で、祥太郎だけに見える人間の姿を得ていたのだ。
五年経つと無になってしまう。
残酷だが、仕方ないのだ。

修太は、母子家庭で育った。
修太のお母さんは、優しくて強い人だった。
陰口や無理解にも負けずに、一日も休まず毎日汗水垂らして働いていた。
修太の母は、息子である修太が真っ直ぐに成長してゆく姿を見るのが、何よりの生き甲斐だった。

曇り空のある日。
バスに乗っていた。
修太、通っていた中学の修学旅行で京都に行っていたのだ。
祥太郎は修太とは学年は同じだが、違うクラスだったので、バスは別だった。
あの忌まわしい、事故の日。
運転手とその真後ろの修太だけが、命を落とした。

葬儀で。
修太の母、棺に縋り付いて、狂ったように泣いていた。
祥太郎の目からも、堰を切ったように涙が溢れ出て止まらなかった。

修太は選ばねばならなかった。
五年だけ、誰か一人と一緒に居られる。
元々は修太が懇願した事ではあったが、これは神様の、温情のようなものでもあった。
もしもそれが祥太郎だったなら、或いは母を選んでいたかも知れない。
だが、修太は違った。
迷わず、祥太郎を選んだのだ。
その覚悟を知った時、祥太郎は思わず、息を飲んだ。

人の多い場所は落ち着かない。
自然と、大きくて静かな公園などが、デートコースになった。
手を繋ぐ。
温もりがあるのが、嬉しい。
祥太郎は、高校へは進学しなかった。
受験はしたのだが、合格した学校への入学を、ギリギリのタイミングで蹴ったのだ。
修太と片時も離れずに側に居たい、それが理由だった。
これまで我儘らしい事を言った事のない祥太郎の、これは珍しい我儘だった。

ヨーロッパの小国、マルタ。
眩しい程の、空と海の青さが魅力の、世界屈指のリゾート地。
ここにこれからの戦いの鍵を握る人物が潜伏していた。
その名は、リヒテンラーデ候。
彼は考えていた。
先に押さえるなら、どちらが良いか。
アジアか、ヨーロッパか。
彼はそれを、コイントスによって決めようとしていた。
表ならアジア、裏ならヨーロッパ。

表だ。
リヒテンラーデ候は、イギリスにある自らの拠点に移動して、戦力の集結を図る。
目指すは、アジア制覇だ。

リヒテンラーデ候には、切り札があった。
密かにライバル関係にあったブラウンシュヴァイク公を追い落とすのにも用いた、決戦兵器だ。
フェーブルと呼ばれるそれは、ロックオンしたターゲットをAIを用いて何処までも追尾し、装甲板をも突き破って内部から破壊するブロックと呼ばれるミサイルを主兵器とした、大型爆撃機群だ。
ブロックの特筆すべき特長は、その破壊力にある。
たったの一発で、ロンドン全域が灰と化す程なのだ。
そして、核兵器と違って土壌を汚染しない。
その為、制圧した地を迅速に再利用する事が出来る。
こうした訳で、何かと都合が良いのだ。

ロンドンからフェーブルの大群が飛び立つ。
一機につき、十二発のブロックを搭載している。
空中補給機や電波妨害艇の大群も、一斉に飛び立った。

その頃祥太郎は、修太を喪った悲しみにまだ溺れていた。
彼が居なくなってから、八ヶ月。
時は容赦なく流れてゆく。

祥太郎にはチラン耐性が豊富にあった。
父はチラン耐性を増幅させる事を目的とするチランブーストの研究者だ。
その道の権威である。
ある時父は息子・祥太郎にこう告げた。
「お前がアジアの盾となれ。私は精一杯のサポートをする。」
この時、既に最も大切な存在を喪っていた祥太郎は、覚悟を決めた。
「分かった。何をすればいい?」

その時だった。
大聖神ゴーストが突如現れた。
「君の、その決意を待っていた。君が立ち上がらなければアジアは救われない。だが、強制する事も出来ないのだ。」
この時、祥太郎は疑問を持った。
「神様でも撃退出来ない敵なんて、存在する事自体がおかしくないですか?」
これにはゴースト、無言だった。
無理からぬ事ではある。
神は一般に創生には絶大なる威力を発揮するが、中でも特にゴーストは戦いに関しては弱かったのだ。

事態は切迫していた。
電光石火の攻撃の為、中国は既に陥落しつつあった。
アジアが陥ちれば、次の標的はヨーロッパだ。
そして最後にはアメリカまでもが標的となる。
急がねばならない。

脳にプラグを差し込む。
祥太郎は全身麻酔の為に眠っている。
父はコンソールを操作しながら、チランブーストの具合をモニタリングしている。
「今だ!」
一気に限界の一歩手前までブーストを掛ける父。

アジアの大部分がシールドによって覆われた。
ブロックによる攻撃にも、辛うじて耐えている。
だが、いつまで持つか。
「頼む。耐えてくれーー。」

修太の母の元に、ゴーストが向かった。
実は修太の母も、チラン耐性の保持者だったのだ。
「あなたがこの世界で最後の、そして二人目のチラン耐性保持者です。世界を救ってください。力を貸して頂けるなら、修太君を復活させましょう。」
修太の母、ゴーストに縋った。
「本当ね!?本当なのね!?」
ゴーストは無言のまま、頷いた。

修太と祥太郎、幼馴染だった。
小学校の頃。
祥太郎は校内で孤立していた。
そんな彼に話し掛けた丸っこい同い年の少年、それが修太だった。
それからは、二人揃って毎日が楽しかった。
手こそ繋げなかったものの、実はこの頃から互いに仄かな好意を寄せ合っていた。
春は花見、夏は海にプール、秋はバーベキューに紅葉狩り、冬はスキーに温泉。
共に過ごした思い出の数々が、逆境でも二人を支えた。
振り返ってみればこの頃が、これまでの二人にとって最も幸せな日々だったのかも知れない。

事故の後。
修太が祥太郎の元にだけ戻って来て、それはもう嬉しかった。
二人共、喜びあったものだ。
その後の二人は、閉ざされた世界の中に篭って、ただひたすらに愛し合った。
当初の懸念とは裏腹に、周りの目など、最早気にならなかった。
時間がないのだ。
とにかく一緒に居たい、それだけだった。
周りからは祥太郎は少し変わった人だとは思われていたが、実際の所それだけなのである。
そう、どうって事はないのだ。

ゴーストは修太を復活させる。
これにはもう一つ、理由があった。
土壇場で修太が、世界で三人目のチラン耐性保持者だと判明したのである。
まさに、奇跡だ。

修太とその母、二人を連れてゴーストは祥太郎達の居る研究室へと向かう。
到着するも、再会を喜び合っている暇はない。
祥太郎の父、早速二人に全身麻酔を掛け、脳にプラグを差し込む。
チランレベルが一気に上昇するのだった。

リヒテンラーデ候は考えた。
このままでは破れてしまう。
では、どうすれば良いか。
ここでもう一つの切り札が登場する。
こんな事もあろうかと、ブロックをアジア各所の地下に配備していたのだ。
チランシールドの内側から発射をすれば、ミサイルは何の妨害をも受ける事なく、アジア各所を叩ける。
その数は少数ではあったが、それでも要衝に狙いを絞って発射すれば、効果は絶大だろう。

中国が、陥ちた。
祥太郎の父の研究室に、衝撃が走る。
ここで祥太郎の父はある決断をする。
まだ試験もしていない未完成の技術、チランブラストを使う事に決めたのだ。
更に、三人のチランレベルをコンソールで限界まで引き上げる。
これは三人の死を意味していた。
祥太郎の父はゴーストにこう告げた。
「これで駄目なら、終わりです。みんなで自爆しましょう。」
「すまない……。」
ゴーストは、その場に崩れ落ちた。

その時だ。
助手が声を上げた。
「大聖神様の力を使えば、新たに有効な兵器を作る事が出来るのではないですか?」
今まで気付かなかった事。
その手があった。
ゴーストの能力は、新しい物の創生にこそ存分に発揮される。
勝機は、まだある。

ゴーストはこの後の三人の犠牲を無駄にしない為にも、チランブーストビームキャノンを五百万基生み出した。
そして、マスメディアの力を使って大衆を扇動した。
他に手はない。
時間がないのだ。
こうしている間にも韓国、北朝鮮、さらにはロシアまでもが危険に晒されていた。

リヒテンラーデ候はロンドンに居た。
日本国内での不穏な動きを、察知していた。
劣勢と知って、兵の撤収を図る。
何も諦めた訳ではない。
後日の機会に賭けようというのだ。
これでひとまず、危機は去った。

再びマルタで。
リヒテンラーデ候は優雅なリゾートライフを満喫していた。
海を一望出来る豪邸。
テラスで寛ぐリヒテンラーデ候。
そこへゴーストがやって来た。
ナイフでひと突きにするのだ。
だが、甘くはなかった。
諸戦の結果は華々しくはなかったが、リヒテンラーデ候とその配下の研究者達は、データを解析した上で、キャノン型のチラン発生機を完成させていたのだ。
つい先日、リヒテンラーデ候の元に届いたばかりの代物だ。
神だけに一撃で消滅する事はなかったが、何度も連射されたせいで、その力は著しく衰えてしまっていた。

「お引き取り頂きましょうか。私の邪魔はしないで頂きたい。ご機嫌よう、さようなら。」
大聖神ゴースト、ここで息を引き取った。
だが、悪いことばかりでもなかった。
娘のユリイカが父の死を知って、駆け付けたのだ。
悲しんでいる暇もないのが、ユリイカには切なかった。

ユリイカには、とりわけ特殊な能力が備わっていた。
敵の力を吸収して、己のエネルギーとして再利用出来る。
そればかりか、状況に応じてそのまま反射する事も出来るのだ。
ゴーストとユリイカ、親子でありながらも長年に亘って敵対関係にあった。
父の方針が冷酷に思われたのが、その理由だ。
その認識は今も変わらない。
それでも今なら、父の気持ちも分からないでもない。
そもそも、ナイフでリヒテンラーデ候をひと突きにしようなど、あまりにも浅はかで無謀に思われた。
もしかしたら父は、自分に跡目を継がせる為にあえてこうした方法を取ったのではないかーー。
実際、戦闘能力に於いてはユリイカはゴーストよりも上なのだ。
また、ゴーストは亡くなった者達の復活には極めて消極的だったが、ユリイカが大聖神になれば、己の裁量である程度はそれらにまつわる掟を変える事が出来る。

父の仇だ。
ユリイカは、いつにも増して気合いが入っていた。
リヒテンラーデ候はチラン発生機を何度も連射するが、それがそのまま自分の体に跳ね返ってしまった。
即死だった。
ユリイカは、チラン発生機を回収して、中国へと向かう。

ユリイカは、ゴーストに代わり大聖神に即位、世界を統治する事になった。
その最初の任務は、中国の人々と建物の復活である。
全ての復活には一年を要した。
ゴーストなら三ヶ月で出来た事だろう。
これはゴーストとユリイカの、能力の方向性の違いによるものである。

ここで本来ならば日本へと向かうはずなのだが、リヒテンラーデ候一派の残党が再集結しており、蠢き出したのだ。
放置してはおけない。
リヒテンラーデ候一派の残党、今度はヨーロッパを制圧しようとしていた。
慎重に時間を掛けて、用意周到に準備を進めて来たリヒテンラーデ候一派の残党。
今度こそ失敗は出来ない。
本気だ。
かつてのリヒテンラーデ候の戦力はほぼ全てヨーロッパにある。
「まずいわね。すぐに攻撃が始まってもおかしくはない。急がなきゃ!」

ユリイカには、ミラーリングと呼ばれる能力が備わっていた。
チラン発生機によるエネルギーをミラーリングさせれば、或いは対抗出来るかもしれない。
先に攻撃をされたら終わりだ。
ブロックは強力だからだ。
ここでユリイカ、閃いた。
ブロックのエネルギーをそっくりそのまま反射させればいいのではないか。
これに必要なエネルギーは、チラン発生機をフル稼働させて、そこから補給すればいい。

上空にはフェーブルの大群。
動きに統率が取れていて、この日のために訓練を重ねて来た事が伺える。
手強い。
すかさずブロックが発射される。
ここでチラン発生機によるシールドを展開、ユリイカにより爆発のエネルギーは全て敵に向かって反射される。
フェーブルの大群は跡形もなく消滅した。

ユリイカは日本に居た。
翌日の事だ。
三人の遺体はもうない。
それでも大聖神であるユリイカになら、復活させる事も可能だ。
ただ一人を除いて。
「修太、か。三度目の復活は掟により禁じられているのだがな。」
「どうにかなりませんか?」
祥太郎の父が詰め寄る。
「掟を変えるのは簡単だが、この場合無理に復活させると三人とも短命になる可能性が極めて高い。三人の内の誰か一人が復活を諦めれば、出来ない事もないが。」
「それなら私が!」
祥太郎の父はそう言うのだが。
「駄目だ。お前にはチランブーストの研究という使命がある。ここは修太の母君に犠牲になってもらうしかないか。」
がっくりと肩を落とす、祥太郎の父。

ここでユリイカ、粋な計らいをする。
ほんの一瞬だけだが、修太の母も復活させるのだ。
これがユリイカの、精一杯。
これでも、特別なのだ。
修太にしても先の通りで、本来ならば二度も復活しているから、再度の復活は出来ないのが、これまでの掟だ。
世界を救った、これがご褒美なのだ。

白い光が辺りを包み込み、三人は復活を遂げた。
抱き締め合う三人。
修太の母には、己の運命が既に分かっていた。
だから言う。
「あなた達、二人で仲良く、助け合うのよ!もらったような命なんだから、大切になさい!しっかりね!」
消えてゆく修太の母。
「お母さん!お母さん!」
修太は叫び続けた。
やがて崩れ落ちる修太。
祥太郎は彼に、ただ黙って寄り添った。

祥太郎とその父、そして修太は一つ屋根の下で暮らす事になった。
父は研究で忙しく、家を空ける事は度々だった。
実は二人共、まだ抱き合った事もなかった。
二十歳を過ぎて、ようやく抱き合う二人。
それは本当に、甘くて温かい、幸せな幸せな時間だった。

二人は就職した。
学歴はないに等しい二人だったが、父のコネクションにより、小さな職場での仕事を得た。
スレンダーな体型の社員が多い職場で、丸っこい二人は目立っていた。
どういう訳か、修太を一号、祥太郎を二号と呼ぶ社員も居た。
特に意味はないようだったが、二人とも太っているから、そこから連想したのだろう。
ゲイフレンドリーな会社だったので、そこは助かった。

二人共にインドア派だった。
休みの日は、平日の内に通販で買っておいたコミックを、二人並んで読み耽る。
祥太郎の父の家は築年数は経ってはいるが広いので、しまう場所なら幾らでもあるのだ。
問題はない。

祥太郎の母は、父の助手だった。
不幸にも実験の際の事故で、還らぬ人となった。
やはり父も、妻である祥太郎の母の死後五年だけ、その側に居た。
その頃の父が挙動不審だった事を、祥太郎は今でも良く覚えているーー。

ユリイカの力で母を復活させる事も或いは出来たのかも知れないが、父には、新しいフィアンセが出来ていた。
挙式が間近いようで、フィアンセ共々慌ただしい。
そのフィアンセ、名を洋子と言う。
こうして四人での同居となった、祥太郎の父の家。
賑やかな食卓が、みんなにとって嬉しかった。

旅行に行った。
連休の折の事。
洋子も含めた、四人みんなでだ。
挙式も無事に終え、新婚旅行の代わりなのだ。
カピバラが温泉に浸かっている様を、皆で延々と見ていた。
何故だかやたらとそれが印象的で、皆カピバラを飼ってみたいと思った。
まぁ言うまでもなく、それは不可能に近い話なのであるが。

宿に戻って。
旅館の大浴場で。
男三人、裸の付き合いだ。
ここで祥太郎が一言。
「父さんのちんちん、大きいね。今更だけど、意識してまじまじと見たのは、これが初めてだからさ。」
これに父がカウンターパンチ。
「お前らが小さ過ぎるんだょ。さ、出るぞ。」
「うげぇ。お前のお父さん、厳しいな。」
ずーんと沈み込む、修太。
「気にしない、気にしない。もうすぐご飯だょ。美味しいもの食べれば、そんな事すぐ忘れるょ。」
そう、ここは親子だ。
祥太郎は余裕なのである。

海が見える。
見渡す限りの、大海原。
夕焼けが眩しい、夕食時。
四人揃っての、お部屋食。
「うわぁ!伊勢海老じゃんかぁ!」
「いぇーい!」
ハイタッチをして喜びはしゃぐ、修太と祥太郎。
こんな旅行は初めてなのだ。
流石は事実上の新婚旅行、豪華だ。
こうして二人の心の中からは、過去の悲しい出来事はあらかた消えつつあった。
それでも、母の死は二人にとっては忘れ難き特別な出来事なのだった。
それだけ、各々の母がそれぞれにとって大きな存在だったという事だ。

眠る前。
修太と祥太郎は並んで、手を繋いだ。
この平和が出来る限り長く続くようにーーそう祈りながら、二人は眠りに就いた。
世界を守った者達は、こうして安らかな時を取り戻した。
まだ行ける、まだ大丈夫ーーそんな想いが、一家四人の心を温めるのだった。

-完-

夏目友人帳劇場版を映画館で観た帰りに着想して、単発の作品にするつもりだったのですが。
気が付けばいつもの僕のお話になっていました。
しかもシリーズもの。
夏目友人帳の事は、書き進めてゆく内に忘れ去っていました。
行き詰まって、思い立ってマルタに話を飛ばした辺りから、そうなっていったようです。
プロットなどは考えないで書き進めるのが僕のやり方なので、いつも通りの行き当たりばったりです。
タイトルには悩みました。
で、まぁ、そろそろ作り方を変えようと思い、良いソフトウェアがないか探しているのですが、これがなかなか。
やっぱりPagesかな。
ともあれ、楽しんで頂けましたら幸いです。
関連記事

0コメント

コメント投稿